お伊勢さんエッセイ

「遠くにいてしょっちゅう伊勢には行けないけれど、その様子は常に気になる」というお伊勢さんファンのみなさん。
毎月1日、朔日参りの風景と伊勢神宮をさらに深く知るためのお話をお届けします。

皇學館大学名誉教授・櫻井治男先生による
お伊勢さんエッセイ①
「お朔日」と伊勢神宮

2020.03.01

「朔」とは、太陰暦の1日を指す言葉。すなわち新月の日。庶民の間では、「朔日参り」という習慣もあるほど大切な区切りの日です。この日、神宮ではどんなことが行われてきたのでしょうか。

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2020.03.01

新型コロナは心配だけど、やっぱり盛況‼︎ 〜 弥生・朔日まいり

 行ってきました、弥生・朔日まいり。いつもの朔日よりは、人出も少ないようだったけど、やっぱり朔日粥には並んでるし、もちろん朔日餅も行列。駐車場には、県外のナンバーをつけた車がたくさん並んでいました。

 午前5時、日の出前の静けさも、おはらい町あたりまでくると、人々の交わす声や鳥のさえずりで朝の活気が。朝粥を出すお店からはお出汁のいい匂い。参拝に向かう頃には清々しい青空になって、このひと月の良い予感がします。宇治橋を渡ると、参道の右手に立派な梅の木。満開です。こんなところに梅があるなんて、花の季節に来ないと気がつかないなぁと思いながら、正宮へ。先日行った熊野本宮大社では、コロナの影響で御手洗場が閉鎖されてましたが、神宮ではきちんとお清めできました。参拝を済ませた帰りの参道では、木々のざわめきに耳をすませたり、参集殿の奥に咲いていた八重緋寒桜かと思われる花に魅せられたりしながら、心の洗濯。

 帰りの宇治橋を渡っていると、大勢の人がこちらを向いています。何事かと思っていたら、どうやら稜線から顔を出す鳥居越しの太陽待ちのよう。鳥居よりかなり左手から顔を出しそうでした。早起きした甲斐のある心満ちたひととき。

 今月も良い日々を過ごせますように。(編集部・C)

皇學館大学名誉教授・櫻井治男先生による
お伊勢さんエッセイ①
「お朔日」と伊勢神宮

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